ネットの海の漂流者

インターネット上で話題になっている問題を検証しています。

*

シンガポールが華僑系だから尖閣問題で日本に批判的、という認識対する違和感

   

-尖閣問題で、海外メディアは日本に対して予想以上に厳しい | 橘玲 公式サイト
これに対する反応を見ていたのだがシンガポールは華僑が多いから中国の肩を持つんだという意見が多かったことが引っかかっている。
確かにそういう要素もあるが、単純に人口比だけの話ではなく歴史的経緯も関わっているということを、どの程度の人が把握しているのかが気になるところだ。

**マレー作戦とかどの程度知られているのだろう?
たしかにシンガポールは華僑が多く、中国語が公用語の一つになっている国で、シングリッシュと呼ばれる彼等の英語には中国語の影響が強く見られたりもする(OK のかわりにliao(了)が使われる等)のだが、領土問題とか戦後賠償問題とかで中国側に近い意見が出がちなのは、別の理由も存在する。
例えば1942年にシンガポールの戦い、というものがあって、その後数年間日本がシンガポールを占領して軍政を敷いていたのだけど、そのあたりの歴史的事実は、日本国内でどの程度知られているのだろうか?
-シンガポールの戦い – Wikipedia
あの国はニ次大戦の時に日本軍に占領されて犠牲者が出ている。
僕は以前シンガポール系のコミュニティで遊んでいた時期があるのだが、彼等は日本人と話すとき「日本人がアメリカ人と話す時に東京大空襲や広島長崎原爆投下について意識するのと似たような感覚」を持っているのではないか?という印象を持った。

それと、シンガポール華僑虐殺事件というのがある。日本軍はシンガポール内で華僑を「虐殺」した過去があり、日本と中国が揉めているとそのことを思い出すと言われたことが何度かある。
-シンガポール華僑虐殺事件 – Wikipedia
-シンガポールの公園で確かめたこと
要するにこのあたり、総論としての親日、親中、反日、反中以前の問題としてピンポイントで日本のイメージが悪い分野なので
南京大虐殺あたりで日中が揉めたときには(日本軍はシンガポール内でも中国系の人を殺しているので)シンガポールの人が日本に親和的な態度を取る確率は低いし、
慰安婦問題あたりで日韓が揉めたときにも(日本軍はシンガポールにも慰安婦連れて行っていたので)シンガポールの人が日本に親和的な態度を取る確率は低い。
領土問題で揉めたときにも、それが20世紀の侵略に起因すると認識された場合には、同時期に日本軍によって占領されたシンガポールの人が親和的な態度を取るかっていうとそれは厳しいだろう。

**知らないと相手がなんで怒っているのか理解出来ない
僕は、前述のシンガポール系コミュにティで遊んでいた頃、日本人の参加者がこの辺の歴史的経緯を知らずに「地雷を踏んだ」光景を何度か目撃したことをきっかけでこの辺について強く意識するようになった。
(シンガポール人に向かって南京における日本の正当性を主張し続けてドン引きされたりする人がいた)
「シンガポールは二次大戦時の出来事について「Forgive, but Never Forget」(許そう、しかし決して忘れない)という方針でやっているのだが、言わなかったらみんな忘れちゃうのが日本人なのか?」
という感じのことを言われて、反論できなかったことを思い出してしまった。

1995年、第2次世界大戦終結50周年にあたるこの年、11基の戦跡記念碑がシンガポール国内に建立されました。
これらの記念碑は、第2次世界大戦時にシンガポールで起こった出来事を忘れず後世に伝えるために、「許そう、しかし忘れまい」のかけ声のもと、シンガポール政府(記念碑設立委員会)によって建てられました。
記念碑には、シンガポールの公用語である 英語,マレー語,中国語,タミール語 とともに、当時シンガポールを占領していた国の”日本語”の5カ国語によって説明文が刻まれています。 (日本占領時、シンガポールは「昭南島」とよばれていました。)

シンガポール戦争記念碑めぐり シンガポール日本人墓地を訪ねて World War II Sites of Singapore (シンガポール第2次世界大戦戦跡記念碑と関連記念碑)

今回の件で華僑率のみを上げる人が多い状態を見ると、また誰かが地雷を踏むんじゃないかと気になってしまう。

 - 雑記

Comment

  1. tetoh より:

    これはバンダイチャンネルは関係なくね、業界の構造がこうなってるから仕方ないとしか言いようがない

    脱法行為に優位性があるのは当然だし、プロパーのコンテンツを視聴するっていう矜持(?)はここで言っている程には軽くない。規制が進めば状況も変わってくるでしょう

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AKB48のメンバー名は合計で月間1300万回以上検索されているらしい

AKBについてちょっと話題になっていたので、ネット上でどれくらい人気があるのかを調べるために検索回数を調べてみた。
**まず、単独キーワード。
GoogleキーワードツールでAKBメンバーのフルネームをチェックし、合計してみたところ、日本国内での月間検索回数は携帯端末からは約843万回、約PCからのは267万回、合わせて11,104,756回だった。
AKB48member
(↑グラフ、クリックで拡大)
-各メンバーの月間検索回数一覧表
***上位5名
|*氏名|*携帯からの検索回数|*PCからの検索回数|*合計検索回数|
|小嶋陽菜|450000|135000|585000|
|篠田麻里子|550000|165000|715000|
|板野友美|823000|165000|988000|
|柏木由紀 |823000|201000|1024000|
|大島優子|2240000|550000|2790000|

**複合キーワード
メンバー名+他のキーワードの組み合わせで検索されているパターンについては携帯端末からが約179万回、PCからが約43万回であった。
(例えば「画像+大島優子」は月間17万回ほど検索されている)
**合計すると
単独キーワードと複合キーワードを合計すると携帯からが月間約1022万回、PCからが310万回、トータルで13,320,153回となった。
akb割合
個人的には携帯端末からのアクセスの割合が非常に多いことが興味深い。

no image
読書メモ:3.11の記録 震災が問いかけるコミュニティの医療 – 歯科医師会からの提言

http://twitter.com/fut573/status/277768576549666816
http://twitter.com/fut573/status/277769088657416192
http://twitter.com/fut573/status/277769933365059584
http://twitter.com/fut573/status/277770363700654081
http://twitter.com/fut573/status/277770951339421696
http://twitter.com/fut573/status/277771468069285888
これは欠落ではなく欠損が正しい表現らしい。
http://twitter.com/fut573/status/277772012204736512
http://twitter.com/fut573/status/277772197374861312
http://twitter.com/fut573/status/277772457614663680
http://twitter.com/fut573/status/277772772195840001
http://twitter.com/fut573/status/277772793846845440
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http://twitter.com/fut573/status/277790165592842240
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違法ダウンロード刑事罰化に関連してアニメの海賊版配信の話になったので

2012年10月1日、違法ダウンロード刑事罰化が施行されたことについて某所で話していたのだが、脱線してアニメの海賊版配信についての話になった。
そこで対話相手が海賊版の視聴回数がどの程度あるのかということについて理解していなかったので過去の資料を提示した。

その上で今期の作品について大手公式配信サイトであるニコニコ動画と、定期的に海賊版がアップロードされている某動画共有サービスでの再生数についてデータを示した。
**例 ソードアート・オンラインの場合



|*タイトル|再生数(ニコニコ動画公式配信)|再生数(某動画サイトの海賊版配信) |コメント数(ニコニコ)|コメント数(某動画サイト) |
|*ソードアート・オンライン #1「剣の世界」 |657587|141713|100874|23815|
|*ソードアート・オンライン #2「ビーター」 |371057|183493|65891|26229|
|*ソードアート・オンライン #3「赤鼻のトナカイ」 |329507|306127|55030|25700|
|*ソードアート・オンライン #4「黒の剣士」 |406545|402988|83694|33254|
|*ソードアート・オンライン #5「圏内事件」 |321268|438584|46968|22155|
|*ソードアート・オンライン #6「幻の復讐者」 |303257|329854|48347|17162|
|*ソードアート・オンライン #7「心の温度」|333450|422800|72306|36445|
|*ソードアート・オンライン #8「黒と白の剣舞」|395916|463890|56588|29828|
|*ソードアート・オンライン #9「青眼の悪魔」|476147|411420|58967|33883|
|*ソードアート・オンライン #10「紅の殺意」|370774|388358|86970|58390|
|*ソードアート・オンライン #11「朝露の少女」|307183|433996|61349|41798|
|*ソードアート・オンライン #12「ユイの心」|235652|414992|43785|36003|
(注)ニコニコの配信数にはニコニコ生放送数万人分を含めていない。
(注)某サイトでは海賊版が複数回アップロードされていることもあるが、今回は再生数を合算せず各話一番再生数が多いものを一つずつピックアップする形でまとめた。
(注)某サイトは字幕なしのものが中心となっているようで、「日本語に難がある人たちが世界中から字幕目的で集まっている」タイプのサイトではないと考えられる。
(ニコニコ動画ではこの番組は最新話無料その後有料となる。某動画共有サービスでは、アップロード後数日以内に削除されているため、再生数はその期間のものとなる)
要するに、人気アニメの場合、公式配信と同規模かそれ以上の規模の海賊版配信が存在しているのだ。
**なんで公式で無料配信しているものをわざわざ海賊版で見るの?
で、ここまで説明した所で彼は「ソードアート・オンラインはニコニコ動画で公式配信されている。公式で(最新話を)無料配信しているものをわざわざ海賊版で見るメリットが分からない」と首を捻ってしまった。
この辺については、色々な理由があるのだが、その中に「視聴者は現在、TVアニメを極めてソーシャルに消費しているため」というものがあると言われている。
ある種のファンの間ではアニメを視聴したあと、それを肴に仲間同士で話をすることが楽しみの一つのなっているのだが、視聴するのが遅れると旬のタイミングでその会話に参加することができない。
例えば『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』で有名な伏見つかささんの『ねこシス (amazon)』という作品の中にアニメのリアルタイム放送を見逃したキャラクタがーその悲しみを吐露するシーンがある。p255~256から該当部のセリフを引用してみよう。

>>
「――オレは、アニメはテレビ画面で、リアルタイムに観る主義だ」
<< >>
「……アニメの楽しみとは、実際に視聴する30分のみにあるのではない。むしろ放送後、ファン同士で盛り上がるところに面白さがある」
<< >>
ゆえに、『放送後の愉しみ』を最大限享受するためには、リアルタイムで視聴していることが重要になってくる。特に毎回放送するアニメでは、だ。……くっくっく……今日見逃してしまったアニメについて……オレは毎週放送日は夜更かしし、ファンサイトや掲示板を眺めて過ごすのを人生の愉しみにしていた……。放送中、実況板に書き込みをしながらはしゃぐのもだ」
<< >>
――もはやその機会は、永遠に喪われてしまった……。……これからオレは、何を生き甲斐にして過ごせばいい……仮面は何も答えてはくれぬ……」
<< TVアニメというものはある種の人たちにとって、視聴するのが遅れれば遅れるほど、そこから得られるユーザー体験が劣化してしまうナマモノの類なのだ。 ナマモノである以上、「一週遅れの公式配信」は、最速に近い形でアップロードされる「海賊版」に比べて「品質」が低くなってしまう。たとえ中身が同じであっても、だ。 公式配信を待っている人は「祭り」に乗り遅れてしまう。 また、ニコニコ動画のような場で最速からの時差が多い日程で配信した場合、コメントによってネタバレされてしまう恐れがある。作品の声質によってはネタバレされると視聴の楽しみを著しくそがれてしまう。 このあたりの事情が「公式で無料配信している番組でも同規模以上の視聴数を誇る海賊版が出てくる」原因のひとつと考えられる。この辺の、正規ユーザーより海賊版ユーザーの方が品質がいいものを享受できる問題については、ニコニコ動画の川上量生さんあたりが、ブログで時々取り上げている。

コンテンツのファンであればあるほど、当然ながら、すこしでも品質のいいものが欲しい。根本的な問題は、無料でダウンロードすると品質のいいものが手に入り、お金を払うと品質の悪いものをつかまされるというネットの現状にあるのだ。
違法コピーのほうが便利な例をいくつかあげてみよう。
・ マジコンつかってゲームソフトをダウンロードすると発売日前にゲームが遊べる。
・ 有料でダウンロードできる映画や音楽よりも、違法データのほうが画質や音質がいい。
・ ダウンロード販売で購入できる映画やアニメやゲームは過去作品のほんの一部だが、違法コピーならなんでも見つかる。
・ マジコンつかうと、1枚のメモリーカードにいくつものゲームがいれられて、カートリッジを抜き指す必要がない。
・ テレビ放送されているアニメがネットで購入できるようになるまでに放送後1週間かかる。

なぜデジタルコンテンツが売れないか?DRMがダメか – はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記

ちなみに、海外では、クレンチロールが「公式配信との開始時期を早めることで違法ダウンロードを減少させた、ということで昔話題になったことがある。

**まとめ
テレビアニメというものは、ある意味でナマモノなので、公式配信が「遅い」とより早くアップロードされる海賊版を観ることにある種のメリットが生じてしまう。
そのあたりが海賊版が公式配信と同規模かそれ以上の視聴数を誇る状況になっている原因の一つと言われている。
ちなみに僕は、このあたりの話が事実であるかどうかはを検証したいと思っていて、その事がニコニコ動画の公式配信アニメの再生数をまとめる理由となっている。
-ニコニコ動画2011秋アニメ視聴数一覧
-ニコニコ動画2012春アニメ再生数一覧
本当はこういう状況をどうすれば打破できるのか?という話まで行きたかったのだが、ここで会話相手がパンクしてしまったので今回はそこまで行けなかった。

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面接で「ダンボールは重ねて持つと意外に重いのは何故だと思う?」と聞かれたらどう答えるだろうか

面接官に「ダンボールは重ねて持つと意外に重いのは何故だと思う?」
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/21(火) 10:28:01.10 ID:QU7gievl0

って聞かれて
「密度が高いからだと思います」

って答えたらお祈り来たんだが、じゃあどういえばよかったんだよ

名無しちゃんぬる 面接官に「ダンボールは重ねて持つと意外に重いのは何故だと思う?」

僕なら外部情報を参照できない時に質問されたら、こうでっち上げるかな。
>>
人間が何かを持ち上げるときには、無意識にその物の見た目から重さを見積もり、必要な力を予測しています。その予測が外れたとき「以外に重い」「以外に軽い」という事が起こります。
さて、ダンボールを二個重ねて持つ場合ですが、不慣れな人はその労力を「段ボール一個の二倍」と見積もってしまいがちです。
しかし実際には上のダンボールが滑り落ちないようにバランスを保ち続ける必要があり、その分だけ「一個の二倍」より消耗します。
その為、事前の見積もりより力が必要になりがちです。
それが「ダンボールを重ねて持つと意外と重いと感じる」理由です。
<< うーん。なにも見ないで書いた文章だけど、これだとちょっといい加減な部分があるかな。実際の所、「そういう理由も考えられます」位のレベルなのだが、面接で自信なさげな発言をするとアウトなイメージがあるので、たぶん断定して書いてしまうだろう。 普段ブログとか書くときにはその前にちゃんと裏付け取るんだけど、ぶっつけ本番で場面が面接だったらこんな感じだろう。 ちなみにこの辺の、予測した重さと実際の重さの違いにより体感が変わってくる話は「大きさ重さ錯覚」という名で知られている。 -大きさ 重さ 錯覚 – Google 検索
-「大きさ 重さ 錯覚」の検索結果 – Yahoo!検索(論文)
とりあえず、元の面接官が「意外に重い」「意外に軽い」というのは、ちゃんと研究もあるような分野である、という知識を確認しているのか、それとも単にコミュ力を確認しているだけなのかを知りたいところだ。
まぁ、どちらであっても僕の場合、空気を読まず「大きさ重さ錯覚」についての説明を永遠と続けて、やはりお断りが来ることが予測できるのだが。

日本人のトイレットペーパー消費量を簡単に計算する方法
遊べるトレペー まちがい探し

以前ちょっと話題になった記事。

この中で”日本国内1年間で消費されるトイレットペーパーの長さ(m)を求めよ。”という質問があった。
僕は以前この計算について必要な数字をどこかで見かけていたのだが、上記記事を読んだ当時はそれがどこだったのか思い出せなかった。
しかし、今日震災関連の資料を再読していた時、問題の数字を再発見したのでメモしておく。

-現代のトイレ事情―災害・イベント編(amazon)
のp18に以下のような記述がある
>>
トイレットペーパー 世界人口の三分の一弱が使っているといわれており、その消費量は、日本では男性一日平均3.5m、女性一日12.5m(これは地球の赤道10周分の紙が毎日便器に放流されているという勘定)と言われている
<< この数字が正しいとするならば、男女が同数だと仮定すると、人口 x 8m が一日のトイレットペーパー消費量となる。 年間だと一人 3000m弱。 つまり、日本においてトイレットペーパーの年間消費量を大雑把に計算する場合、 人口 x 3000m で計算して端数をちょっと削ればいいことになる

スマホpv
スマホ普及が原因ではてなダイアリー離れを加速しているという側面があるんじゃないだろうか

ここ最近、ブロマガやらyahooニュースの個人カテゴリーやら、マネタイズ関係の話題が多いのでちょっと書いてみる。
はてなメディアガイド(2012年10-12月版).pdfを見ていたらスマートフォンユーザーのpvについてのグラフがあった。なんでもはてなは、この一年でスマホ版のpvが3倍になったらしい。

これを見て、ああ、こりゃはてなダイアリーから撤退する人が増えるわけだなぁと思った。特に記事を作成するためにコストがかかるタイプのブロガーは厳しいだろう。
以前書いたように、はてなダイアリーはスマートフォン版ページのマネタイズに難があるため、スマホユーザーが増加してもブロガーの金銭的メリットに直結しにくい。
あそこで広告張りながら運営しているブログの収入はPC版ユーザーの数に依存している面が非常に多いだろうと考えられる。
-今レンタルブログサービスでアフィリエイト始めるのは微妙だよ
スマホ版pv急増が総ユーザー数が三倍になった結果達成されたものならば良いのだが、どう考えても今までPCでブログを読んでいた人がスマホで見るようになったという要素も存在する。
例えば僕のはてなダイアリーの場合、ちょっと前までスマホ版ページの表示回数はPC版の1割から2割程度だったのが、今では両者の割合が半々に近いところまで来ている。
スマホユーザーがゼロに近かった頃には、10000人に読まれる記事を書けば、広告が10000pv分表示され、それに応じた収入があったのだが、スマホユーザーが増えた今では、pvあたりの広告表示回数が以前の半数程度に減少している。
当然pvあたりの収入も落ちる。
**赤字は精神的に厳しいよ
うちのようなスタイルのブログの場合、記事を書くためには色々な資料が必要で、運営していく上でどうしても一定の経費が発生する。そのため収入があるラインを下回ると赤字になってしまう。
「とりあえず缶コーヒー代位は黒字になる状態」と「たとえ一円でもお金を払って書いている状態」ではモチベーションが大きく変わってくる。クオリティを維持しながらこれからもブログを続けようと思ったら、最低でも黒字の状態は維持することを目標にしないと厳しい。
このままスマホの普及が進んでいくと、近い将来僕のはてなダイアリーは赤字に転落するだろうと予測できる。
この辺は、似たような立場の人が結構多いんじゃないだろうか。

(ちなみに昔、ブログ記事をカテゴリーごとに分析し収入とかかった時間を元に時給計算をしたことがあるのだが、うちのブログの本格的な検証記事は当時時給換算30円程度であった。経費入れれば赤字。そのあまりのコストパフォーマンスの低さに驚いたのがきっかけで僕はマネタイズについて勉強しだした。その結果今ではなんとか経費込みで黒字になった。このブログで書いているブログ運営系記事はその副産物である)
**自分の記事のクオリティが落ちたことが原因ならどうにかなるのだが
収入低下が自分の記事のクオリティが落ちたことが原因ならば、努力次第でどうにか挽回できようがあるのだが、ブログサービス側のシステムが対応していないことが原因だと、スマホ版のマネタイズをちゃんと出来るサービスにブログを移転するしか対処のしようがなくなってしまう。
同じ事を書いてひとつの場所では黒字、もう片方で赤字となると、相当強い理由が無ければ黒字の方を選ぶ人が多いだろう。
以前のはてなダイアリーは、ユーザー間で活発に議論が行われていて、そこに参加するためにはてなダイアリーを選ぶ意味があったのだが、最近は議論の場がtwitterに移ってしまい、その辺の長所が薄れてしまっている。
また、ブログパーツがホワイトリスト式で、使いたいブログパーツがあった場合、はてなアイデアから申請しなければいけないのだが、この申請が通るまでに何百日もかかる状況が常態化しているため、ネット上で話題になっている旬のブログパーツを使用することが非常に難しくなっている。
-はてなダイアリーからの脱出を再検討
これは移転を選択する人が出てくるのも無理は無いなぁと思ってしまう。
「はてなに対する思い入れ」と「過去記事についたSEO的評価」あたりでこの辺を相殺できる人ばかりとは思えない。
**広告張替え権を定額販売すると今度は運営側の利益が……
ユーザーのマネタイズ関係の問題を解決するための方法の一つに運営会社が「デフォルトではブログ運営会社の広告が表示されている場所にユーザーの広告を表示する有料オプション」を販売する、というものがある。
(要するに広告張替え権の有料販売)
しかしこの方法はユーザーと運営会社がwin-winの関係を関係を結ぶことが難しいため、長期的には上手く行かなくなることも多いようだ。
広告貼り付け権を固定額で売ってしまうモデルの場合、そのブログがどんなに人気になっても運営会社の手元に入る直接的収入は変わらない。
それどころか、pvが増えれば増えるほど必要なサーバーリソースの量が増えていくのだから、ある意味ではマイナスである。
ユーザーに広告権を固定額で売るモデルでは、運営側が、ユーザーのブログを育てていくことの金銭的メリットが薄いのだ。
例えば、はてなダイアリー有料オプションは280円だけど、ユーザーがその料金で何万、何十万pvもあるようなブログを運営した時、直接的な利益がでるのだろうか? と考えたら厳しい気がする。
この料金で、PC版の広告権もスマホ版の広告権も全部要求したらはてなの人はたぶん困るだろう。
**広告権をユーザーと運営で奪い合う状態はうまくない
そもそも一般的なブログのレイアウトにおいて、有効な広告位置は限られている。限られた広告枠を運営とユーザーと運営が奪い合う状態では両者が幸せになることは難しい。
運営側に有利すぎる条件だと、ブロガーが赤字になって他所に移ってしまうし、ユーザー側に有利すぎる条件だと運営会社が赤字になってサービスを停止してしまう。
ユーザーと運営の利益がこのあたりで潜在的に対立する構造になっているモデルだと運営会社の方針とユーザーのニーズが乖離しがちで、両者の関係がぎくしゃくしてしまいがちだ。
「あいつの邪魔な広告をどかして自分の広告にしたらもっと儲かるのに」と思ってしまうと上手く行かない。
**ユーザーと運営が広告をシェアする方向だとその辺平和
ユーザーと運営が広告収入をめぐるライバルと化してしまう問題に対する解決方法の中に一つの広告の利益を山分けするというものがある。
naverまとめや、最近始まったyahooニュースの個人カテゴリーのようにpvに応じてユーザーにインセンティブを渡すというモデルだ。
この場合ユーザーと運営の利害が一致するため、両者のニーズが同じ方向に向かいやすい。
また、広告契約は大口のほうが有利になりがちなため、ユーザーが個人で広告を貼った時に得られる収入と、運営が一括契約して分配する金額があまり変わらないケースもあり、「山分けなのに取り分は個人でやっているときとあまり変わらない」状態になる場合もある。
例えば、はてなダイアリーのポイントプログラムのamazonアソシエイト利益の分配額は3.5%としてスタートした。

はてなダイアリーでは「はまぞう」や「ISBN/ASIN記法」を用いてAmazonの商品を紹介できます。

これらの紹介を経由して、ブログ中で紹介した商品が購入されると、売上金額の3.5%に相当するはてなポイントを、商品の紹介料として支払います。ただし商品1つあたりのポイントの上限は500ポイントです。

はてなダイアリーポイントプログラム実施について – はてなダイアリー日記

amazonの紹介料率は最近改訂され、カテゴリーごとに固定のものが増えたが、当時はほぼすべての商品が月間出荷数に応じて利率が変動するシステムだった。
|1 ~ 30個|3.50%|
|31 ~ 100個|4.00%|
|101 ~ 300個|4.50%|
|301 ~ 1,000個|5.25%|
|1,001 ~ 3,000個|6.00%|
|3,001 ~ 10,000個|6.50%|
|10,001 ~ 30,000個|7.00%|
|30,001個 ~ 100,000個|7.50%|
|100,001個以上|8.00%|
(商品1つあたりの上限は1000円)
この条件だと大口と小口の間に二倍以上の差があるため、個人で契約したケースと、大口契約の所と山分けしたケースでそこまで顕著な差は生じない。
他の広告でもこれと同じようなシステムを採用している所も多いので、上手いことやれば金銭的にはwin-winの関係を結べるはずなのだが……
**メモ
この辺実装するには工数が結構かかるだろうし、規約や法律もめんどくさいことになるので、はてなが近い将来にこの辺に手をつけてくれる可能性は低そうな気がしている
ありえるとしたら、はてなダイアリーポイントプログラムにpv依存の報酬が登場することと、その機能をpc版のみ or スマホ版のみ で使えるオプションを付けてくれるあたりだろうか?

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大手サイトが個人ブログの画像を直リンするとサーバー落ちることがあるのでやめて欲しい

この辺の話について。
著作権法的にどうなのかはともかく、池田信夫氏クラスの大手ブログが個人でサーバー借りて運営しているサイトの画像を直リンするというのはかなり迷惑な行為だな、というのが僕の感想。
大手サイトに画像を直接リンクされると、直リン記事にアクセスがあるたびに、こちらのサーバーに負荷が生じる。1万アクセスならば1万回負荷がかかるし、10万アクセスなら10万回負荷がかかる。
個人でやっているブログの場合、サーバーのリソースにあまり余裕が無い人が多く、想定外の負荷がかかるとサーバーが耐え切れずえらいことになってしまうことがある。
今回の場合、直リンされた人はそれなりにバックボーンが強いファーストサーバーを使っているようだし、直リンされた画像も10k弱の小さめなものなので、そこまで被害はないかもしれないが、月数百円位のプランでやっているサイトがちょっと大きな画像を直リンされると、記事が表示できなくなるレベルの負荷が簡単に生じてしまう。
(それなりにアクセスがあるサイトからの)画像の直リンというのは相手のサイトに実害を与えかねず、決してマナーが良い行為とは言えないのだと覚えておいた方が良いかもしれない。

ちなみに僕の場合

で書いたように、画像直リン+記事全文転載+アフィリエイトコードだけ改変 というコンボでサーバー落とされたことがある。

1000
今レンタルブログサービスでアフィリエイト始めるのは微妙だよ

**経緯
-Togetterのエロ広告が迷惑 – Togetter
-ここから、ウェブサイトのマネタイズの話になる。
-そう言えばブログでアフィリエイトって最近どうなの? という話になる
-今、ほとんどのレンタルブログでは新規でアフィ始めるのは厳しい時期なんじゃないの?という話になる

**なんで厳しいのか
ブログのマネタイズというのは基本的には物販系アフィリエイト収入(amazon等) 広告収入(google adsense等)、有料記事(含むメルマガ)の3つに分けられる。しかし全く知名度がない人の有料メルマガを読もうなんて人がそう何人もいるわけがないので、新規で始めるという条件なら実質的には物販と広告の二つの柱でマネタイズしていくことになる。
***レンタルブログサービスが不利になりがちなのは、広告収入
レンタルブログを使っていると広告収入の面で不利になることが多い。
PCとガラケーとスマホはそれぞれ画面の解像度が違うため、それぞれ別のデザインで表示するのが基本なのだが、ほとんどのレンタルブログサービスはモバイル向けページのカスタマイズ性に難があるため、携帯向けページやスマホ向けページのマネタイズがなかなか上手く行かないのがその理由。
(携帯向け広告は要PHPや要CGIのものが多いのだが、レンタルブログでその辺いじらせてくれるところは少ない。最近、スマホ向けadsenseがjavascriptに対応するようになったが、スマホ向けページにユーザーのアドセンスを貼れるブログサービスはまだそんなに無い。開発が止まっていて将来的にも対応しそうにないサービスも多い)

PC向けのページは、レンタルブログでも、ちゃんと計算して広告を配置すると1000pvあたり100円くらいはお金が入ってくるのだが(サイトのテーマによっては400円代までは見たことがある)、モバイル向けのページはそもそも広告が貼れなくて1000pvあたり0円とか、広告が貼れても配置を最適化することができずに 5円位というのもざらだ。

上のグラフは典型的なモバイルカスタマイズに対応していないブログサービスの一つであるはてなダイアリーと、独自ドメイン+wordpressでやっているこのブログの1000pvあたりの収入を比較したもの。
(大人の事情により具体的な数字はぼかしている)
Wordpressのモバイル対応プラグインは、アップデートするたびに広告を再設定をする必要があるのだが、それを忘れていた2011年12月前後以外は基本的にwordpressの方が圧倒的にpv単価が高いのが分かると思う。
PC向けページのpv単価は1~2割差程度なのだがが、モバイル系では2桁近い違いがあって、合わせるとこれほどの差が生まれている。
**そういうことを踏まえた上で
-今はモバイル向けページをどうやってマネタイズするかが、課題になっている時期なので、その辺の強さで収益が全然変わってくるよ。
-お金のこと考えるならばモバイル向けページのカスタマイズ性は大きな課題。
-過渡期なのでどのサービスがどの程度モバイル広告に対応してくれるのか不明。
-ただし、サービス内でPV回し合う仕組みが発達しているブログサービスは人をいっぱい送り込んで来てくれるから、総額では上回ることもある。
-法務部がしっかりしているブログサービスは、なにかトラブル起きた時、間に入ってくれたりするので、炎上案件扱う人なんかは、そういう観点でサービス選ぶのもあり。
-そもそも、個別記事書くよりまとめ記事のほうが人を呼べる時代なんだから、ブログでお小遣い稼ぐという選択自体が微妙なんじゃ? NAVERまとめあたりで、まとめ記事量産したほうが多分賢いよ。
-あれ?

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個人ゲーム攻略サイトをまとめwikiが駆逐したように、ソーシャルメディアが個人ブログを駆逐しつつあるのだろうか?

先日、有村悠氏とtwitterでこんな会話をした。
|y_arim|しかし、感覚としては例の記事、数年前なら100以上ブクマされてもっと炎上していたハズなんだが、ぼくも小物になったもんだな。平和ってステキね。|link|
|fut573|@y_arim テーマの旬が過ぎている感が|link|
|y_arim|@fut573 だいたい最近なに書いても10ブクマがいいとこだもんな。|link|
|fut573|@y_arim プラットフォームから外れているから、技術が必要な感じ|link|
|fut573|@y_arim 後単純に、調べた資料の量と、記事の文字数がはてダの全盛期に比べて数分の1になっているあたりとかも。|link|
|y_arim|はてなアイドルは順調に死んでいる。自ら望んでそうしたのだからいいことなのだ。|link|
|y_arim|@fut573 あー。正直最近仕事と同人誌作るのに忙しくてブログに割くリソースがないんだわ…モチベーションもかなり下がってる|link|
|fut573|@y_arim 割いたリソース違うんだから、評価もそれなりに変わってくるのが自然なんじゃないかなぁと。同レベルの作業したうえでブクマ付かないなら別だけど。|link|
|y_arim|@fut573 まあそりゃそうか。|link|
|fut573|@y_arim 純粋な読者はともかく、書き手を兼ねているようなタイプの人は、そういうの割と見ていると思う。|link|
|fut573|@y_arim 昔話や、過去に調べた知識のストックを元に書く記事が続くと、割と黄色信号。|link|
|y_arim|@fut573 いまその状況だわ。他に書きたいことがない。書いて何になるんだという気分になってる。|link|
|y_arim|世の中に対して言いたいことがなくなってきたら、もはや死期が近づいているのかもな。|link|
|fut573|@y_arim 知人のブロガーは、その手の記事が3つ続いたら、独力で記事書くの止めて、対談企画とかやることにしているって言っていたなぁ|link|
|fut573|@y_arim で、そのポジションの記事がtogetterに奪われて最近はしんどいんだとか。|link|
|fut573|@y_arim 意見をまとめる気力がないから、しかたなく情報まとめ系やろうとすると、今度はnaverと競合すると、まぁ詰んでるね|link|
|y_arim|@fut573 詰んでるねえ。あーめんどくさ。|link|
|fut573|@y_arim あとまぁ、限りあるハテブホッテントリーの枠を個人ブログ以外が相当数持っていくから、最近はてブ狙いも相当厳しいとかね。|link|
|fut573|@y_arim 少し前まで、大フィーバーしていたのが、楽天ソーシャルニュース。あれは大手ポータルサイトinfoseekのtopに掲載される。その上一時期は、定期的に記事を投稿するユーザーが数百人程度だったため、狙っていた人も割と多かった。|link|
|fut573|@y_arim 僕はあそこは、きっこのブログとかが評価最高ランクに位置するような読者層だったから、狙うのやめたけどね。|link|
|fut573|@y_arim 結局のところ、ゲーム攻略サイトをまとめwikiが駆逐していったのと同じ現象がはてブで起こっているんだと僕は見ている|link|
-(特にネット上の時事問題に関しては)ソーシャルメディア上の集合知に対して、ほとんどの個人ブロガーは、質はともかく速度ではほぼ太刀打ち出来ない現状がある。
-速度で勝てないから質で対抗しようとすると、労力が膨大なものになって疲弊してしまう。
-短い記事を書くと、twitterでいいじゃん!と言われてしまうので、短い記事を投稿しにくい空気がなんとなく形成されている。
-以前は調べ物に疲れて調べる気力がない時用の、比較的労力が少なくてもなんとかなる息抜き系の記事で一息つけたが、現在ではその手のジャンルがソーシャルメディアまとめ系のウェブサービスと競合し、供給過多となっている。
-イス取りゲームが激しくなって、ソーシャルブックマーク経由の導線を確保するためには、専門的知識が必要になってきた。
-商業記事と個人が趣味で書いている記事がソーシャルメディア上で並んで表示されるようになり、個人ブログに商業レベルのクオリティを要求される場面があること。
要するに、ブログのハードルが上がってしまい、一部の生産性が高い人以外は、一定以上の話題性を維持しながら、ブログ更新を継続することが厳しくなってきているのではないか?
で、読者が減ると、モチベーションが下がって更新が滞ったり、焦って変な方向に走って自滅してネットから消えて行ったりするブログが出てくる。気がつくとお気に入りのブログが「死んでいる」ことが増えていたり。
これも時代の流れでしょうがないのかなぁ。

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殴り役と殴られ役が分かれているボクシング

最近の中国との騒動を見て、ナショナリズムと外国人問題についてある人が、「あれは殴り役と殴られ役が分かれているボクシングみたいなものだ」と言っていたことを思い出した。

本国に住んでいて、そこで圧倒的に多数派で、反撃される可能性が少ない人が威勢がいいことを言い、それを聞いて腹を立てた外国人が、海の彼方にいる発言者のかわりに手が届く範囲にいる「そいつと同じ国の奴」に手を上げる。
同胞が傷つけられたことで腹をたてた「愛国者」。しかし手を上げた本人は遥か海の彼方にいるので報復できない。だからやっぱり、報復相手には近くにいる「外国人」が選ばれる。
この繰り返しを「殴り役と殴られ役が分かれているボクシング」と表現したのだ。
自分の住んでいる地域でマイノリティな人たちは揉め事がおきるとすぐに日常生活に影響を受けるが、多数派の人たちは比較的安全で、両者のリスクはぜんぜん違う。
中国の反日デモによって近くに住む在外邦人の生活が脅かされている、というような報道をみると、この言葉を思い出してしまう。

この騒動によって該当地域に住んでいる日本人の中には生活は脅かされている人がいるが、トリガーを引いた人たちはどのような生活を送っているんだろう的なことを考えてしまうのだ。